2026年4月のアップデートにより、従来のAmazon Connectは以下の4つのサービスに拡張されました。
- Amazon Connect Customer (従来の Amazon Connect)
- Amazon Connect Decisions (需要予測・在庫計画・例外対応を AI チームメイトが支援)
- Amazon Connect Talent (AI エージェントが24時間365日の音声面接を実施)
- Amazon Connect Health (臨床現場の管理業務を AI で自動化)
本ページでは、Amazon Connect Customer について機能をまとめます。
Amazon Connectは、「クラウド型のコンタクトセンター(コールセンター)サービス」です。従来のコールセンターのように高価な専用機材や大規模なシステム構築が不要で、インターネットとPCさえあれば、数分でコールセンターの基盤を立ち上げることができます。使った分だけ支払う従量課金制であることや、AIによる自動音声応答など、他のAWSサービスと簡単に連携できる点が大きな強みです。
A. チャネル(顧客との接点): 音声通話、チャット、SMS、ビデオ通話
Amazon Connectはお客様とコミュニケーションをとるための様々な入口(チャネル)を標準で備えています。サポートされている主なチャネル:
- 音声(電話番号の取得・持ち込み)
- ウェブやモバイルへのチャット組み込み
- SMS
- ビデオ対応(ウェブ)
- バックオフィス業務などを割り当てる「タスク」機能
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B. ルーティングと自動化: 着信の振り分けルール、自動音声応答(IVR)の作成
顧客からの問い合わせを、最適なオペレーター(エージェント)へつなぐための中核となる仕組みです。大きく分けて以下の3つの要素を組み合わせて実現します。
- フロー (Flows): 自動音声応答(IVR)のメニューや「営業時間は〇時までです」といったアナウンスなど、顧客が通話・チャットを開始してからエージェントに繋がるまでの「体験の設計図」です。
- キュー (Queues): 顧客がエージェントの空きを待つための「待ち行列(グループ)」です。(例:一般窓口キュー、VIP専用キューなど)
- ルーティングプロファイル (Routing Profiles): どのエージェントが、どのキューの問い合わせを、どのチャネル(電話かチャットか)で受けるかを定義する設定です。最近ではエージェントの習熟度(プロフィシエンシー)に応じた優先振り分けも可能です。
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C. エージェント環境: オペレーターが電話を受けたり操作したりする画面(CCP)
エージェント(オペレーター)が実際に電話を受けたり、チャットをしたりするための画面(インターフェース)に関する機能です。大きな特徴は、専用のソフトウェアをPCにインストールする必要がなく、ウェブブラウザのみで完結する点です。主に以下の2つの要素から構成されています。
1. 問い合わせコントロールパネル (CCP: Contact Control Panel)
ブラウザ上で動く「電話機(ソフトフォン)」兼「チャット対応画面」です。着信の応答、保留、他のエージェントへの転送、対応状況(ステータス)の変更などをここで行います。
関連する管理者ガイドURL: CCPの設定と利用
2. エージェントワークスペース (Agent Workspace)
CCPを内包した、より高度な統合画面です。単に電話を取るだけでなく、顧客の過去の対応履歴(Customer Profiles)の確認や、顧客からの質問に対する回答例をAIが画面上に自動で提案してくれる機能(Amazon Q in Connectなど)を、1つの画面(タブ切り替え不要)で利用できます。
関連する管理者ガイドURL: エージェントワークスペースの概要
D. 管理・セキュリティ: ユーザー権限、通話録音、データ暗号化
コンタクトセンターを安全に、そして適切に運営するための土台となる機能です。大きく分けると「誰が何を使えるか(権限管理)」と「データをどう守るか(データセキュリティ)」の2つになります。
1. セキュリティプロファイル(権限管理)
「管理者は全設定を変更できる」「エージェントは電話を取る画面(CCP)だけを開ける」といったように、ユーザーごとの役割に合わせてアクセス権限を細かく制御する仕組みです。
関連する管理者ガイドURL: セキュリティプロファイルの仕組み
2. データの保存と暗号化(データセキュリティ)
顧客との通話録音やチャットのやり取り(トランスクリプト)、システムのログデータなどは、Amazon Connectの内部ではなく、AWSのセキュアなストレージ(Amazon S3など)に保存されます。保存されるデータはすべて自動で暗号化され、安全に守られます。
関連する管理者ガイドURL: Amazon Connect でのデータ保護
E. 分析・モニタリング: リアルタイムの待ち時間監視、過去のレポート出力
コンタクトセンターの「健康状態」や「パフォーマンス」をデータで可視化・評価する機能です。マネージャーやスーパーバイザー(SV)が主に使用します。
- リアルタイムメトリクス: 「現在、何人のお客様がキュー(待ち行列)で待っているか」「対応中のエージェントは何人か」など、今この瞬間の状況を監視します。
- 履歴メトリクス: 「先週の平均応答時間は何秒だったか」「放棄呼(途中で切られてしまった電話)はどのくらいあったか」など、過去のデータを集計してレポート化します。
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F. AI・機械学習連携: 音声認識、感情分析、回答の自動提案(Contact Lens, Amazon Qなど)
AWSの強みであるAIサービスをコンタクトセンターに組み込み、顧客体験の向上やエージェントの負担軽減を図る、Amazon Connectならではの強力な機能群です。
- Contact Lens for Amazon Connect: 通話をリアルタイムで文字起こしし、顧客の感情(怒っているか、喜んでいるか)を分析したり、クレジットカード番号などの機密情報を自動で隠したり(マスキング)します。
- Amazon Q in Connect: 通話内容をAIがリアルタイムに聞き取り、顧客の質問に対する最適な回答や社内マニュアルを、エージェントの画面に自動で提案します。
- Amazon Lex: ガイダンス(IVR)に自然言語理解を組み込みます。「〇〇について教えて」と顧客が話しかけるだけで、ボットが意図を汲み取って自動応答や振り分けを行います。
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