目次
WebGLと3Dプログラミングに興味津々。フロントエンドの最先端を追いかけています。
Railsには多言語対応を行うための仕組み i18n (internationalization) が標準で用意されています。その利用方法を記述します。
辞書ファイルの用意
言語毎にYAML形式の辞書ファイルを用意します。"en.yml" は自動生成されていますので、それをもとに "ja.yml" を自分で作成します。例えば
config/locales/en.yml
en:
hello: "Hello world: %{val}"
nested: "hi"
config/locales/ja.yml
ja:
hello: "こんにちは世界: %{val}"
nested: "やあ"
としておけば、テンプレートファイル内で
<%= t 'hello.nested' %>
<%= t 'hello', val: 2 %>
と記述して、階層的に参照したりプレースホルダに値を代入したりできます。
ビューテンプレート毎に辞書ファイルを管理
大量の辞書情報が発生する場合、ビューテンプレート毎に辞書情報を分離するとよいことが多いです。修正対応などが発生した際にどこを更新すればよいかが明確になりますし、他のビューテンプレートに影響を与えることもないからです。具体的には以下のようにします。
config/locales/en.yml
en:
my_models:
new:
hello: "Hello world"
hello2: "Hello world 2"
config/locales/ja.yml
ja:
my_models:
new:
hello: "こんにちは世界"
hello2: "こんにちは世界2"
app/views/my_models/new.html.erb
<%= t '.hello' %>
<%= t '.hello2' %>
表示言語を指定する方法
既定の言語を指定する方法
日本語を既定言語とするには以下のように設定します。
config/application.rb
...
module MyApp
class Application < Rails::Application
...
config.i18n.enforce_available_locales = true
config.i18n.default_locale = :ja
end
end
ブラウザの設定言語に応じて自動で変更する方法
HTTPアクセスのヘッダ情報を取得して表示言語として設定します。
app/controllers/application_controller.rb
class ApplicationController < ActionController::Base
# Prevent CSRF attacks by raising an exception.
# For APIs, you may want to use :null_session instead.
protect_from_forgery with: :exception
before_action :detect_locale #← ここに関数を登録
...
private
def detect_locale #↓ "en" または "ja" であればそれが設定される。それ以外であれば既定言語が利用される
I18n.locale = request.headers['Accept-Language'].scan(/\A[a-z]{2}/).first
end
end
同様の理屈で "I18n.locale" に明示的に指定すれば強制的に表示言語を変更できます。つまり、サイトの "English" "Japanese" ボタンを押した際に言語を切り替えるという実装も可能です。
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