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rbenvおよびbundlerの基本的な使用方法

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作成日作成日
2014/09/01
最終更新最終更新
2021/10/07
記事区分記事区分
一般公開

目次

    Dockerの基礎について学びなおし中

    0
    ステッカーを贈るとは?

    rubyは他の言語と比較してバージョンによる差異が大きく、異なるバージョンのrubyを使用している複数のプロジェクト業務をあるPCで行う場合に、プロジェクト毎に適切なバージョンのrubyを有効化および実行する必要が発生します。この要求はrbenvというツールを使用することで満たすことができます。つまり、rbenvは複数バージョンのrubyが同一システム内に共存することを可能にします。

    rubyのライブラリであるgemについてもバージョンによる差異が大きいものがあり、異なるバージョンのgem (rails等) を使用している複数のプロジェクト業務をあるPCで行う場合に、プロジェクト毎に適切なバージョンのgemを有効化および実行する必要が発生します。この要求はbundlerというツールを使用することで満たすことができます。つまり、bundlerは複数バージョンのgemが同一rubyに対して共存することを可能にします。

    rbenvの基本

    システムにはrubyとgemがそれぞれインストール済みであると仮定して話を進めていますが、インストールされていなくても手順としては同じです。

    インストール

    rbenvはホームディレクトリ内にインストールします。つまり、同一PCを使用する他のユーザに影響を与えることがありません。具体的な手順としては、yum等のパッケージ管理ツールは使用せず、以下のようにgitレポジトリをクローンします。rbenvのプラグインとしてruby-buildもクローンしておくのを忘れないでください。rbenv自体にはインストール済みのrubyを管理する機能しかなく、ruby-buildでrubyをインストールする機能を追加する必要があります。

    $ git clone https://github.com/sstephenson/rbenv.git ~/.rbenv
    $ mkdir ~/.rbenv/plugins
    $ git clone https://github.com/sstephenson/ruby-build.git ~/.rbenv/plugins/ruby-build
    

    クローン後は「~/.bashrc」等にrbenv用の設定を追記します。

    ~/.bashrc

    export PATH=$HOME/.rbenv/bin:$PATH
    eval "$(rbenv init -)"
    

    追記したら

    $ source ~/.bashrc
    

    によって設定を反映させましょう。

    必要な関連ソフトウェアのインストール

    rbenvはその動作のためにいくつかのソフトウェアに依存しているため、それらをシステムのパッケージ管理ツール (yum,homebrew等) でインストールする必要があります。

    $ sudo yum install gcc
    $ sudo yum install openssl-devel
    $ sudo yum install readline-devel
    

    rbenvを用いたrubyのインストール

    インストール可能なrubyの一覧を表示してみましょう。

    $ rbenv install -l
    

    例えば「2.0.0-p481」のrubyをインストールしたい場合は以下のコマンドを実行します。

    $ rbenv install 2.0.0-p481
    $ rbenv rehash
    

    インストールが正常に完了したら、確かにインストールされていることを確認してみましょう。

    $ rbenv versions
    * system (set by /home/username/.rbenv/version)
      2.0.0-p481
    

    システムにインストールされていたrubyの他に、先程インストールしたバージョンのrubyが存在しています。「*」が付いているものが有効化されているrubyです。「system」から「2.0.0-p481」に切り替えるためには以下のようにします。

    $ rbenv global 2.0.0-p481
    

    戻すためには

    $ rbenv global system
    

    とします。ある特定のディレクトリにおいて自動的に有効なバージョンが切り替わるようにするためには

    $ rbenv local system
    

    とします。「.ruby-version」というファイルが生成されるだけです。内容もシンプルで

    $ cat .ruby-version
    system
    

    となっています。なお、rbenvでバージョンを切り替えると、rubyだけでなくgemコマンドのバージョンも対応したものに自動で切り替わりますので、改めてgemコマンドのバージョンを切り替える必要はありません。

    bundlerの基本

    gemコマンドでインストールするにせよ、bundleコマンドでインストールするにせよ、インストールされたgemパッケージはruby毎に管理されます。同一ruby内で異なるバージョンのgemパッケージを共存させることができるかどうかというところに、gemコマンドとbundleコマンドの違いがあります。

    インストール

    ややこしいですが、bundleコマンドはgemコマンドでインストールします。"rbenv exec" は「システムrubyのgem」ではなく「rbenvで現在有効なrubyのgem」であることを明記する表記です。"gem" がrbenvで有効なrubyのgemを指している場合は省略可能ではあります。

    $ rbenv exec gem install bundler
    $ rbenv rehash
    

    これで、以下のコマンドで確認される通り、rbenvで有効なrubyについてbundlerというgemパッケージがインストールされました。

    $ rbenv exec gem which bundler
    /home/username/.rbenv/versions/2.0.0-p481/lib/ruby/gems/2.0.0/gems/bundler-1.7.2/lib/bundler.rb
    

    あるいは以下のコマンドでもよいです。

    $ rbenv exec gem list | grep bundler
    bundler (1.7.2)
    

    bundlerを用いたrailsのインストール

    設定ファイルを作成します。コマンドは、bundlerではなくbundleです。

    $ rbenv exec bundle init
    

    システムrubyのgemパッケージにbundlerは存在しないため、"rbenv exec" で明記する必要も薄く

    $ bundle init
    

    とすることが多いです。生成された設定ファイルを編集します

    $ vi Gemfile
    

    Gemfile

    # A sample Gemfile
    
    source "https://rubygems.org"
    
    gem "rails", "4.0.2"
    

    以下のコマンドで、Gemfileにしたがい「./vendor/bundle」内にrailsをインストールします。

    $ bundle install --path vendor/bundle
    

    確かに、railsがインストールされていることが確認できます。

    $ bundle exec rails new myApp --skip-bundle
    

    なお、上の例のように、bundleでインストールした「./vendor/bundle」内のgemパッケージを利用する際には「bundle exec」というプレフィックスが必要です。また、「--skip-bundle」というオプションを指定しないとrbenvで現在有効なrubyに対してrailsがインストールされてしまいます。railsインストールは「./vendor/bundle」内に留めたいので、このオプションを忘れないようにしましょう。以上でrailsのローカルディレクトリ「./vendor/bundle」へのインストールは完了です。イメージとしては、「rbenv ∋ rubyおよびgem ∋ bundler ∋ rails」という関係にあります。

    Railsのインストール続き

    以下の内容は、bundlerの使用方法とは直接関係ありません。railsのインストール手順として、上述の内容は途中ですのでその続きを記載しておきます。概要としては、「./vendor/bundle」内にローカルインストールしたrailsで作成したmyApp内に、railsをローカルインストールするというトリッキーなことをします。まず、ローカルインストールしたrailsを削除します。

    $ rm -f Gemfile
    $ rm -f Gemfile.lock
    $ rm -rf .bundle
    $ rm -rf vendor/bundle
    

    myApp内に移動し、自動生成されているGemfile内に記述のあるrailsを含め、gemパッケージをbundlerでローカルインストールします。

    $ cd myApp
    $ bundle install --path vendor/bundle
    

    参考: Gemfile

    source 'https://rubygems.org'
    
    # Bundle edge Rails instead: gem 'rails', github: 'rails/rails'
    gem 'rails', '4.0.2'  ← ここがポイント。gemパッケージrailsに関する記述があります。
    
    # Use sqlite3 as the database for Active Record
    gem 'sqlite3'
    
    # Use SCSS for stylesheets
    gem 'sass-rails', '~> 4.0.0'
    
    # Use Uglifier as compressor for JavaScript assets
    gem 'uglifier', '>= 1.3.0'
    ...
    

    なお、git管理ファイルには「vendor/bundle」を含めないように「.gitignore」を編集しておくことをお勧めします。gemパッケージのインストールが完了したら

    $ bundle exec rails server
    

    としてからブラウザでアクセスしてみましょう。

    参考情報

    「An error occurred while installing sqlite3 (1.3.9), and Bundler cannot continue.」というエラーが出る場合、sqliteの開発ツールがインストールされていないのかもしれません。以下のコマンドを試してみてください。

    $ sudo yum install sqlite-devel
    

    「$ bundle exec rails server」の実行時に「Could not find a JavaScript runtime.」というエラーが出る場合、Gemfileにおける「therubyracer」のコメントアウトを外してみてください。

    # gem 'therubyracer', platforms: :ruby (変更前)
    gem 'therubyracer', platforms: :ruby (変更後)
    

    その後の「therubyracer」のインストール

    $ bundle install --path vendor/bundle
    

    において、「An error occurred while installing libv8 (3.16.14.3), and Bundler cannot continue. Make sure that gem install libv8 -v '3.16.14.3' succeeds before bundling.」というエラーが出る場合、g++がない状況が原因かもしれませんので、インストールしてから試してみてください。g++がないので、gemパッケージのlibv8についてv8がコンパイルできない可能性があります。

    $ sudo yum install gcc-c++
    
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